「花手前」のお話

「花手前」とは、作法にのっとり床の間等に花を生ける様式のこと。また、その所作、花を生けるお手並みをお客様に見ていただくことを申します。

いけばなの世界に古くから伝わる「花手前」ですが、多くは寺社での献花式で披露され、一般に公開される機会はあまりありません。

田中美智甫いけばな教室では、新年お稽古始めの初生け会を「花手前」で始めるのが恒例となっているそうです。

平成30年のお稽古始めは社中一同の研究会を兼ね、≪桜の庄兵衛ギャラリー≫の広間にて「花手前」「廻り花」「寄合挿」のお稽古をすることとなり、このお稽古に同席していただくことで、気軽に見て体験していただく機会になればと、見学体験会を催す運びとなりました。

今回は"お試し開催" という側面もあり、お客様へのご案内は狭い範囲でとなりましたが、また別の形での開催も勘案されているようです。

 

いけばなの伝承に触れていただく貴重な機会となりました今回の催しの様子をご紹介いたします。

お花は奉書紙と水引で包まれ、お道具と共に一つの花盆に載せられます。

左下に見えます白い包みは、こちらも奉書紙に包まれた鋏です。

他には、水差し、花留め(七宝)、布巾が準備されておりました。

この花盆を手に床の間の前へと進み、「花手前」のお稽古が行われました。

今回の「花手前」と献花式での「花手前」の違い、所作の意味や「花手前」「廻り花」「寄合挿」の解説等、随所で田中先生からのお話があり、参加された皆様、興味津々のご様子で拝見されておりました。

社中の皆様、お一人お一人順番に真剣な表情でお稽古されておりました。


出来上がった作品は床の間に飾られ、拝見のお時間となります。

田中先生から拝見の所作を説明いただきつつ、お客様に体験していただきました。

また、床の間のしつらえだけでなく、他のお部屋にも田中先生・松井先生による作品があり、皆様、春の雰囲気を楽しんでおられるご様子でした。

 

作品のお写真もGalleryに掲載してございますので、是非ご覧くださいませ。

 

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